イラレでミスに繋がる絶対にやってはいけない操作トップ5!

仕事においてミスはつきもの。

忙しかったりバタバタしてるとミスが見つかったりします。

ほかにも普段の何気ない操作がミスにつながる事もあります。

ミスはしたくないと思うのはみんな一緒でが、それでもミスをしてしまうから困ったものです。

グラフィックデザインの仕事でもミスとはいつも隣り合わせ。

今回は私が25年間の中でillustratorを使ってミスをしてしまった事例を「イラレでミスに繋がる絶対にやってはいけない操作トップ5!」として紹介します。

少しでもミスを減らしてクライアントと良好な関係を築きたいあなたのために、少しでも参考になれば幸いです。

第5位:optionを押しながら移動させてコピー

オブジェクトをコピペするとき、選択した状態でコマンドC+コマンドVでコピペできます。

実はもっと簡単な方法があるんです。

それはオブジェクトを白か黒矢印で選択した状態でオプションを押しながら移動させるとコピーができます。

急いでいるとき、optionを押したと思っていても押していない事があります。
そう、オブジェクトの移動だけになってしまう事があるんです。

そうなると元の場所にあったオブジェクトはそこにはありません。

ただの移動になってしまったので当然ですよね。

これに気づかなくてそのまま印刷してしまった事が何回かあります。

コピペしなくても、ただの移動だけで複製できるのでかなり便利ですが、ミスにつながる可能性があるので注意しましょう。

第4位:トリムマーク(トンボ)の付け方

あなたはトリムマーク(トンボ)をどうやって付けますか。

実はイラレではトリムマークの付け方が2つあるんです。

1つ目は上のメニューの「効果」から「トリムマーク」を選んでつける方法。

このトリムマークはトリムマーク(トンボ)を直接選択することができません。

下の図の青い罫線を移動すると、それに合わせてトンボも一緒に変化するのが特徴です。

ふたつ目のトリムマーク(トンボ)の付け方は「オブジェクト」から「トリムマーク」を選択する方法です。

この方法はトリムマーク(トンボ)を直接選択することができ、台紙のサイズや位置を変更してもトリムマーク(トンボ)は一切変わりません。

どちらの方法が正しいのかというと、正解はありません。

というのも印刷屋によってトリムマーク(トンボ)の付け方が変わるので、印刷を依頼する前にトリムマーク(トンボ)の付け方をどちらにしたらいいのか聞くのがベストです。

私の経験上、二つ目の「オブジェクト」から「トリムマーク」を選択する方法を取り入れている印刷屋さんがほとんどです。

詳しくは別記事にも書きましたのでご覧ください。

【イラレ】オブジェクトと効果のトリムマーク(トンボ)の違いや正しい作り方は?
Adobe illustratorのトリムマーク(トンボ)が2種類あるんですが、どっちを使うのが正解か知っていますか。 オブジェクトからの「トリムマークを作成」と効果からの「トリムマーク」、どっちも見た目は同じなんですが、実際に印刷するときにどっちが正しいのか知っておいた方がいいでしょう。 しかもなぜ2種類あるのか...

第3位:ポップやイラストの中のスミ100%

このタイトルだけでは何を言っているのかよくわからないと思います。

まずはこのポップ文字をご覧ください。

アピアランスで線を追加してポップ文字を作りました。

この「POP」の文字の黒の部分はK100%です。

そしてこのまま印刷するとこのような印刷に仕上がる事があります。

それはなぜか。
印刷屋さんによっては全てのK100%を乗算で印刷している所があるんです。
しかもこの状態は簡易的な色校正でも出ません。
印刷してはじめて発覚します。

色校正も実際に印刷してみる事(本機色校正)もできますが予算的にかなりコストがかかります。

だから簡易色校だけで色をチェックしていると、実際に印刷したときにこういうミスをしてしまう可能性があります。

とくに初めて印刷をお願いする時には、必ずK100%は乗算で印刷されるのかを確認してください。

第2位:「属性」の「オーバーレイ」設定

これは私がよくミスをした事例です。

イラレを開いて上のメニューから「ウインドウ」→「属性」を選ぶと下記のダイアログが出てきます。

「塗りにオーバープリント」と「線にオーバープリント」というは簡単に言うと「透明」で設定できる「乗算」です。

この設定、実はイラレで設定しても目に見えた変化がないんです。

私も理由は分かりませんが下記のようにチェックが入っていたことがありました。

「塗りにオーバープリント」の右にある黄色い三角のアイコンは「塗りにオーバープリント」にチェックが入っていると出ます。

この設定にチェックが入っていたことで、図形や文字に乗算がかかってしまいミスになり、再印刷した事が何回かありました。

Adobeのillustratorを何十年も使っているのに未だにこの設定の意味がわかりません。

なぜこんな設定があるのか謎です。

これはデザインが出来上がった状態でこの設定のある文字や図形を探すのは難しいので、私は常にこの設定を開いてチェックしながらデザインしています。

個人的には無くしてほしい機能の一つです。

本当に怖い設定です。

追記:属性の塗にチェックを入れて入稿しました。

先日プリントパックにクリアファイルのデザインを入稿したんですが、白の塗りに「属性」の「塗りにオーバープリント」にチェックを入れて下さいと指示がありました。

25年間でここにチェックを入れて入稿したのは初めてでした。

プリントパックでは使うんですね。

第1位:パスの削除

全ての校正が終わり印刷屋さんへデータを入稿する時、おかしなところがないかチェックをします。

「効果」から「ドキュメントのラスタライズ設定」のチェック。

全てを選択した状態で「編集」から「カラーを編集」→「CMYKに変換」。

「ファイル」から「ドキュメントの設定」→「プリセット(I)」を「高解像度」に変更などいろいろあります。

そのチェックの中にゴミのように残ったパスや文字の孤立点、マスク設定だけ残ったオブジェクトなどを消さないといけません。

その方法のひとつとして「パスの削除」があります。
上のメニューから「オブジェクト」から「パス」→「パスの削除」を選択すると下記のダイアログが出ていきます。

これで余分なパスを削除してくれるのですが、実はこの「パスの削除」は消してほしくないオブジェクトを消してしまう可能性もあるんです。

具体的にはデータにもよるので確定はできませんが、パスの多いロゴや、たまにマスクをかけた写真を消してしまう事もあるんです。

絶対という言葉をあえて使います。

この「オブジェクト」から「パス」→「パスの削除」は絶対に使わないでください。

必ずミスの原因なります。

とはいうものの不要なパスがデータに残っているのは良い事ではありません。

実は余分なパスを消す、正しい方法があります。
上のメニューから「選択」から「オブジェクト」→「孤立点」です。
これを選択すると余分なパスだけが選択されますので、キーボードの「delete」を押して削除してください。

この方法だと消してほしくないオブジェクトまで消えないので大丈夫です。

まとめ

ということで今回は「イラレでミスに繋がる絶対にやってはいけない操作トップ5!」ということで、Adobe Illustratorを使っている中で、ミスになりやすい情報を私の経験から紹介してみました。

  • 第1位:パスの削除
  • 第2位:「属性」の「オーバーレイ」設定
  • 第3位:ポップやイラストの中のスミ100%
  • 第4位:トリムマーク(トンボ)の付け方
  • 第5位:optionを押しながら移動させてコピー

このトップ5の中でも特に1位と2位は絶対にやってはいけい処理なので注意してくださいね。

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