グラフィックデザイナーの悩みを解決!原研哉『デザインのデザイン』の一文を紹介

デザインで悩むのが辛すぎる。

デザイナーを辞めたい!

今すぐかっこいいデザインがしたい。

ライバルに負けたくない。

そこのあなた!

今こんなことで悩んでいませんか?

実はグラフィックデザイナーとして駆け出しだった昔の私も同じことで悩んでいました。

原研哉さんというグラフィックデザイナーを知っていますか?

最近の若い人にはあまり馴染みがない方かもしれませんが、私のような40代のグラフィクデザイナーにとっては憧れの人でもあり、一度は会ってみたい方というのは私だけではないと思います。

そして直接お会いしたことはありませんが、私がグラフィックデザイナーになりたいと思わせてくれた方でもあります。

今回は原研哉さんが20年も前に書いた著書『デザインのデザイン』の紹介をしたいと思います。

なぜこの本なのかというと、約20年前、私はデザインが全然うまく行かない時期がありました。

なにをデザインしてもうまくいかないし納得できない。

藁(わら)をもすがる思いで休日は本屋に入り浸っていところ、そんな私の境地を救ってくれた一文がこの本に書かれていました。

心の中の雲がいっきに快晴になったのを今でも覚えています。

すべてのグラフィックデザイナーに影響を与えられるとは思っていませんが、ひとりでも私と同じように心の雲を快晴にできたらと思います。

それではどうぞ。

原研哉プロフィール

日本デザインセンターの社長で、日本グラフィックデザイナー協会の副会長を務めている、日本を代表するデザイナーのひとりです。

ご存知かと思いますが、長野冬季オリンピック 開・閉会式プログラムデザインを手掛けた方でもあり、この時の原研哉さんの手掛けたパンフレットを見て私はグラフィックデザイナーになりたいと思たんです。

今見てもシンプルさの中にも力強さを感じる素敵なデザインだと思いませんか。

かっこよすぎます!

とくにこだわったのは「紙の素材」だそうで、「雪と氷」をイメージさせるために表紙にあるロゴや文字を全てデボス加工にして、氷のように半透明に透ける効果を生み出したそうです。

そして原研哉さんと言えば無印良品も手掛けていますが、実は前任の田中一光さんのご指名なんです。

それは2001年に田中一光さんから直接電話があり無印良品のボードメンバーにならないかとお誘いがあったそうです。

そしてそのときもう一人誘われたのが深沢直人さんだったとか。

原研哉さんのプロフィールはこちら

原研哉『デザインのデザイン』の紹介

私が今でも愛読している本でもあり、いろんな悩みから解き放ってくれた一冊でもある原研哉さんの『デザインのデザイン』。

この本の中で私の中の悩みが一気に吹き飛んだ一文を紹介したいと思います。

目次

  • まえがき
  • 第1章 デザインとは何か
  • 第2章 リ・デザイン――日常の21世紀
  • 第3章 情報の建築という考え方
  • 第4章 なにもないがすべてがある
  • 第5章 欲望のエデュケーション
  • 第6章 日本にいる私
  • 第7章 あったかもしれない万博
  • 第8章 デザインの領域を再配置する
  • あとがき

特に重要で有用なことが書かれているのが「まえがき」と「第1章」なので、そこは何回も繰り返し読んでほしい部分です。

『デザインのデザイン』の一文を紹介

その文章はページを開いた「まえがき」に書かれていました。

たとえば、ここにコップがひとつあるとしよう。あなたはこおコップについて分かっているかもしれない。

しかしひとたび「コップをデザインしてください」と言われたらどうだろう。デザインすべき対象としてコップがあなたに示されたとたん、どんなコップにしようかと、あなたはコップについて分からなくなる。しかしコップについて分からなくなったあなたは、以前よりコップに対する認識が後退したわけではない。

むしろその逆である。

引用:原研哉『デザインのデザイン』

注意深く考えることにより、以前より深くそしてリアルに感じ取ることができるようになったということです。

これはデザインの世界の奥行きに一歩深く入り込んだ証拠なんです。

グラフィックデザイナーはみんな悩んでた

この本を読むまではデザインをする際に悩むのが苦痛でたまりませんでした。

しかしこの本には「以前よりコップに対する認識が後退したわけではない。むしろその逆である。」と書かれていて、「みんな悩みながらデザインしてるんだ」という事がわかり、一気に頭の中が快晴になったのを覚えています。

「デザイン」=「悩むこと」と理解した私の頭は、もう悩むことが苦痛ではなく「楽しみ」に変換されました。

どんなにデザインの事で悩んでも一切苦痛ではなくなったんです。

今までいろんな本を読みましたが、ここまで私の人生に大きく影響した本は未だこの一冊しか出会っていません。

当時、私が若く、悩みに悩んでいたから出会えた一冊だと思います。

まとめ

グラフィックデザイナーになりたい、なったけど悩みが尽きないというあなたに読んでもらいたい本、原研哉さんの『デザインのデザイン』を紹介しました。

読んでも悩みが解決できないかもしれませんが、日本のグラフィックデザインの代表ともいえる原研哉さんの本なので一度読んでみてください。

もしデザインで悩んでいることがあれば、私のように完全に解決する方は少ないかもしれませんが、少しはあなたのデザインワークに役立つと思います。

雑記
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